壱萬クラブ-待合室
[エッセイ] [憑いてますかあ〜?]
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既にお話した方もいらっしゃいますが、ボクの経験したちょっと不思議な体験を綴ります。


あれは10年くらい前のことですが、夜中に来るんです、あいつが・・・・。
きまって夜中の丑時に。あいつが来る時はだいたい予感がします。なので寝たくはないのですが、翌朝から仕事なので寝ないわけにもいかず、渋々就寝します。

まもなく、夢であって欲しいといつも思いながらも、次第に意識が覚醒してきます。主に左半分を中心に割れるような偏頭痛が。吐き気と脂汗を伴います。初めのうちは週に一度くらいなのでなんとか我慢しました。
しかし、週に2,3度ともなると常に睡眠に恐怖がつきまといます。偏頭痛の夜は鎮痛剤を服用するせいか、朝は意識朦朧な状態でとても会社には行けません。しばしば会社も休みがちになり会社からの評判も東風荘のR並にがた落ちです。kalkanを心配させたくないので起さないように痛みを我慢し、台所まで這って鎮痛剤を飲みに行ったことも何度も何度もあります。痛みを我慢して薬を飲まないと痙攣して気絶してしまうからです。
死ぬかもしれないといやこれもしかしたら死んでいるのかとその時は思う恐怖です。


会社にはちゃんと説明しなければいけないので病院に行きました。考えられる調査は全て行ってもらいました。東京女子医大脳神経センター、近くの脳神経外科、他の脳神経外科、歯医者、等等。MRI磁気共鳴断層撮影装置やらコンピュータ断層撮影装置やらで頭をスライスしてもらいました。
で、わかったことは、
1.後頭部から異常な脳波がでていること。(グラフを見せられた)
2.後頭部の脳が頭蓋骨からはみでていること。(ハミ出てるってねえ)
だそうです。でも病名は頂けませんでした。脳波が直る薬を頂きました。脳波が直る??もちろんすぐ捨てましたw。

ある日の朝も、昨夜の頭痛で意識朦朧となり会社を休んでいました。
kalkanがとうとう妙なことを言い出しました。
友人から霊能力者を紹介されたから一度電話してみようと。
元気な時なら一蹴してたのですが、なにせ意識朦朧なので霊能力とか難しいこと言われても判断つきません。ただkalkanにも心配かけてるのできっと友人にでも相談したんだろうなあ、申し訳ないなあとぼんやり思っていました。

またこの苦しみから逃れることができるのなら何でもいいや、と思い電話しました。電話に出た中年女性との会話ははっきりと覚えていないのですが、こんなやりとりだったと思います。

中年女性:名前と生年月日を教えてください。
ボク:○○です。
中年女性:あなたねえ・・・・
ボク:はあ?
女性:憑いてます!(きっぱり)
ボク:何がですか?
女性:取ってあげないと5月末に大変なことが起きます。
(たしかその日は5月半ばだったと記憶してます)
ボク:大変なことって命に関わることですか?
女性:はい・・・
ボク:でボクは一体どうすれば?
女性:一刻も早く取らないと・・たくさん憑いてます。
ボク:悪い霊がついてるんですか?いくつ?何個?なんにん??
女性:16体です。
ボク:(多いなあ〜・・)
(って多いのか少ないのか実はわかりません)
ボク:それじゃ早速取って下さい、お願いします。
女性:はい、わかりました。でも16体ともなると大変ですよ。
ボク:覚悟の上です。お金の面ではどうでしょうか。
女性:1体八千円です。
ボク:(意識朦朧としてます。え〜と8x16・・暗算できない)
(とにかく多額であることは理解できました。)
ボク:はい、じっくり検討させて頂きます。ありがとう。
ガチャン!電話切っちゃいました。あ”〜どうしよう。16体かよ〜、参ったなあ。電話切る前に値切ればよかったかなあ。

とちょっと後悔していたその時です。
リ〜〜ン♪と電話のベルが鳴りました。
このおばさんしつこいなあ、と思ったら電話の主は大学時代の親友でした。(彼はローカル局でアナウンサーをしてます)

親友:元気〜?
ボク:おお、今日は調子が悪くて会社休んでるんだよ。ところでどうして平日午前に自宅に電話してるの?お前こそ。仕事でいるわけないだろ、普通。
親友:いや、なんとなく。
ボク:実はさ・・(頭痛と霊能力者の話を説明)
親友:偶然だけど昨日、地元で有名な霊能力者のお坊さんを取材したんだよ。
ボク:(またかよw)
親友:紹介しようか?
(返事をするまもなく後で電話すると言って勝手に切られました。)5分後、なんとそのお坊さんから早速電話が来ました。

僧侶:今着ている下着のシャツを直ぐに送ってくれんかのぉ。
ボク:シャツですかあ?
僧侶:そう直ぐじゃ。
ボク:(シャツなら掛け算しなくていいな。。)
ボク:はい!わかりました。直ぐにお送りします。

その日を境に3年以上戦ってきた偏頭痛がピタリと止みました。数日後、御札が送られてきました。開けてはいけないので開けていませんが感触では木にボクのシャツが巻かれている感じです。

一ヶ月が過ぎ、どうやら本当に直ったみたいなのでお礼の電話をお坊さんに差し上げました。
ボク:先日はありがとうございました。何とお礼を申し上げていいものか。
僧侶:あんた、京都で1年修行して坊主になりなはれ。
ボク:はあ。
そんな勇気はとてもないので丁重にお断りしましたが、かなり心が動いたのは確かです。
一切金銭を要求されませんでしたが薄謝を納めさせて頂きました。

さてさて、皆さんは何体憑いてますかあ〜?憑いてても憑いてなくても、こういう経験をするとひとつだけ確信することがあります。ボクは生きているのではなくて生かされているのだなあと。

続くかもしれない。多分続かない。

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